ホリデイドレスに着替えたら。
HM菊地美香子が教えるメイクバランス
品のよさは前提にありつつも、見え方は今っぽくてキャッチー。
繊細なディテールと凝ったデザインで、大人ならではの上質感がただよう。
ホリデイシーズンに着たくなるのは、まさにこんなドレス。
しかもこちらの絶妙ブラウンは、オフィシャルオンラインストアのみの限定カラー。
レア度高めな限定ドレスが、さらに洒落て見える4つのニュアンスメイクを
ヘアメイク菊地美香子氏が「Celvoke(セルヴォーク)」のコスメで指南します。
- 1着のドレスと過ごす、4つのシーン -
パーティシーンや特別なひととき。
限定ドレスが主役の日には…
パンツを重ねてカジュアルダウン。
こなれて見せたいWEEKDAYには…
楽しみな予定がある平日の夜。
光沢シャツを羽織って印象をスイッチ…
カラーニットのレイヤードで
キャッチーに装いたいDAY OFFは…
パーティシーンや特別なひととき。
限定ドレスが主役の日には…
「眉の主張と黄みメイク」
結婚式やお祝い事のようなセレモニーから、ちょっとしたパーティや食事会の席まで。
普段よりぐっとドレスアップして出かける日は、さらりとドレス一枚で潔く。
光の明暗で表情を変える、チュールのムーディな透け感。フレンチスリーブと
ウエストのギャザー、手の込んだバックデザインが織りなす吸引力たっぷりの後ろ姿。
これはもう、溜め息モノです。ノーカラーコートでフォーマル感をさりげなく後押し。
しっかりめの眉と、わずかな違和感が洗練をもたらす黄み。その効果で一目おかれる存在に。
- ① Aの左下を上まぶた全体から眉下まで、指でラフに塗り広げる。
- ② 左上と右下のグレー2色をブレンドし、チップで上まぶたのキワに。
- ③ 下まぶたのキワには右上のオレンジを。チップにとり目頭と目尻の両端から中央にかけてON。
- ④ 上まぶたのキワにBのパープルで細くアイラインを。目幅を広く見せるため、目尻はハネ上げずにやや長めを意識。下まぶたは目頭から黒目の中央あたりまで入れて、軽くぼかして。
- ⑤ 眉は、パープル系のCで毛を一本一本足していく感覚で描き、眉頭と中間部分のみカーキ系のDで描き足す。2色使いで立体感のある仕上がりに。
- ⑥ その上からEを。3色をさっとブラシにとり、毛流れを整えるよう眉全体にのせて。
- ⑦ Fで毛を立ち上げるように眉を整え、ツヤ感をプラス。
- ⑧ Gを直塗りし、黄みトーンの唇に。マスカラは基本なしで抜け感を。塗るとしても極力薄く軽くが鉄則です。
パンツを重ねてカジュアルダウン。
こなれて見せたいWEEKDAYには…
「モードな存在感の囲み目グレー」
とっておきの一枚だからこそ、特別な日に限らず、いつでも袖を通したい。
例えば、センタープレス入りのウールパンツを重ねてモッズコートをばさっと羽織る。
デイリーに着るときは、このくらい肩の力が抜けた雰囲気で着崩して今っぽく。
“カジュアルダウン”の感覚を掴むことで、おしゃれの可能性がまた広がる。
一方で、メイクはむしろモード感を。囲み目の新スタンダードは締めすぎないグレー。
- ① クリーム質感のAを指にとり、上まぶた全体から眉下まで幅広くなじませる。
- ② 上下まぶたのキワにBのグレーでアイラインを引き、囲み目に。目尻も太さをキープ。ハネ上げたり力を緩めて細くしないのが肝心。
- ③ 眉は、自眉の色みに近いダークブラウンのCで薄い部分を描き足す程度に留め、主張を抑えて。
- ④ Dで軽く眉の毛流れを整える。マスカラは基本なし、チークとリップはあえてカラーレスに。
楽しみな予定がある平日の夜。
光沢シャツを羽織って印象をスイッチ…
「湿度高めの艶まぶたで引き算」
時間軸は昼から夜へ。パンツのレイヤードはキープしたまま、ドレスの上に
グロッシーな光沢のあるシャツを足す。それだけで装いが一段エレガントに映ります。
シャツの落ち感をいかして、あえてルーズに着ることでムードを持たせて。
ヌラッとした質感がキャッチーな、オーロラニュアンスの目元が好アクセント。
- ① ひとつ前のメイクの上から、そのままスタート。
- ② クリーム質感のAを指にとり、上下まぶた全体に重ねづけしてオーロラニュアンスとウェット感を加味。アイラインもぼかしてOK。印象がぼやける場合は、まぶたのキワにアイラインを引き直して。
- ③ 唇はリップクリームで潤わせる程度に留め、カラーレスで抜け感を。素の唇の血色が強い人はコンシーラーなどで抑えて。目元の質感を重視すべく、ほかの色みは極力抑えるのがコツ。リップを塗りたい場合は、肌なじみのいいスキントーンかつ、セミマット質感がベター。
カラーニットのレイヤードで
キャッチーに装いたいDAY OFFは…
「大人のテラコッタメイク」
気分転換したい休日。鮮やかな発色のニットを重ね、チュールスカート感覚で。
絶妙なスモーキートーンのドレスだからこそ、彩度の高いカラーニットとのタッグも
こんなふうに落ち着きのある印象に見え、大人の風格がただよう。
赤リップを選びがちなところに、テラコッタ。変化球的な選択こそが洒落感のカギ。
- ① クリーム質感のAを指にとり、上まぶた全体から眉下まで幅広くなじませたら、チークにも使用。上下まぶたのベースにコンシーラー等を仕込んでおくと、Aのくすみピンクが濁らず発色して◎。
- ② 上下まぶたのキワにBのブラウンでアイラインを引き、上のみ反対側のチップでフチをぼかし込む。
- ③ 唇は、まずマット質感のCで輪郭をとり、外側から内側にかけて塗りつぶしていく。
- ④ マット×ツヤのコントラストで立体的に仕上げるため、Cと同色のDを中央部分のみ直塗りしてツヤを出す。
- ⑤ 眉は、Eで毛流れを整えツヤ感をプラス。マスカラは基本なし。
PROFILE
ヘア&メイクアップアーティスト菊地美香子
自身がクリエイティブアドバイザーを務める「Celvoke」のコスメが、絶妙なカラーリングと質感で注目を集め大ヒット中。職人気質な人柄から生み出される独自のニュアンスメイクで、女優やモデルからの絶大な支持を得ている。
STAFF
photograph_YUMIKO INOUE
hair & make-up_MIKAKO KIKUCHI [TRON]
model_MITO YOKOTA [LIGHT management]
edit & text_NAO MANITA [BIEI]